代表的な病気にはパニック障害、強迫性障害などがあります。
パニック障害
まいや動悸、吐き気、発汗、窒息感、手足の震えといった症状が、発作的に起こります。そのために生活に支障が出てしまうのがパニック障害です。「死んでしまうかもしれない」という不安に襲われながら、救急車で病院に運び込まれるけれども、検査しても異常はなく、そのうちに苦しかった症状が消えていきます。
パニック障害の治療
パニック障がいの治療には、薬による治療と認知行動療法を組み合わせるのが一般的です。まずは必要最小限の薬を飲んで症状を和らげてあげながら、不安に対して考え方を工夫したり、少しずつ不安を起こす状況に慣れる訓練をしていくなど状態に応じた治療が行われます。
強迫性障害
強迫性障害は、特定の考えや行動を自分でも無意味、不合理であると分かっていながら、何度も繰り返してしまう病気です。そのためストレスが溜まってイライラしたりすることがあります。たとえば不潔に思い過剰に手を洗う、戸締りなどを何度も確認せずにはいられないなどの症状が出てきます。治療によって改善する可能性がある病気です。「考えずにはいられない」「行動せずにはいられない」ことで、つらい思いや不便を感じるときにはご相談ください。
強迫性障害の治療
治療法には、大きく分けて薬物療法と認知行動療法があり、多くの場合、両方が併用されます。
- 薬物療法
- 薬物療法には、脳内のセロトニンの働きを高める薬などが使われます。薬は飲み始めてすぐに効果の出ないものもあり、効果が十分現れるまで、数週間以上かけて飲み続ける必要があります。数日で効果が出ないといって飲むのをやめてしまわないようにしましょう。
- 認知行動療法
- 行動療法にはさまざまな方法がありますが、「曝露反応妨害法」が強迫性障害に効果があると言われています。曝露反応妨害法とは、患者様を意図的に強い不安や恐怖に暴露して、それを解消するための強迫行為や儀式行為を行わせない状態にすることで、考え(強迫観念)や行動(強迫行為)を繰り返さないように意図した治療法です。考えたり行動したりしなくても、不安感、恐怖感、不快感を長時間放置することでこれらの感情に慣れていき、徐々に苦しみが軽減します。